住宅ローンを借りるとき、生命保険は見直すべき? 団信と保険の関係
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※この記事は、特定の保険商品や保険会社をすすめるものではありません。団信や保険の保障内容は、金融機関や保険会社、商品によって違います。実際の内容は、契約先で確認してください。この記事の内容は2026年10月時点のものです。
住宅ローンを借りるときに団信(団体信用生命保険)に入ると、「今入っている生命保険と、保障が重なっていないか」が気になることがあります。どちらも、もしものときに家族を守るための備えなので、関係が見えにくいところです。
この記事では、団信のしくみと、生命保険と保障が重なるところ・重ならないところ、生命保険を見直すときの考え方を、順番に整理します。
団信(団体信用生命保険)とは
団信は、住宅ローンを借りた人が亡くなったときや、所定の高度障害の状態になったときに、ローンの残りが保険金で返される保険です。残された家族は、それ以降のローンを返さなくてよくなります。
民間の金融機関の住宅ローンでは、団信に入ることが借りる条件になっていることが多くあります。団信の保険料は、金利に含まれていて、別に払わないことが一般的です。
【フラット35】では、団信に入るかどうかを選べます。【フラット35】の団信(新機構団信)の費用は金利に含まれていて、入らない場合は、金利が年0.2%低くなります。
病気にも備える団信(3大疾病特約など)
団信には、亡くなったときなどのほかに、病気になったときもローンの残りが返される特約が付いたものがあります。代表的なのが、がん・急性心筋梗塞・脳卒中の3つに備える「3大疾病」の特約です。
例えば【フラット35】の「新3大疾病付機構団信」では、がんと診断されたときや、急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態になったときなどに、ローンの残りが返されます。その分、金利が年0.24%上乗せされます。この特約に入れるのは、申し込み時に51歳未満の人で、3大疾病の保障は75歳までです。
金融機関によっては、ほかの病気やけがで長く働けなくなったときに備える特約もあります。ただし、どの病気で、どんな状態になったら保障されるかは、特約ごとに細かく決まっています。
特約を付けるときは、保障される条件と、金利の上乗せ分を比べて選びます。 上乗せは多くの場合、ローンを返し終えるまで続くので、総額では大きくなることもあります(保障のほうが先に終わる特約もあります)。今入っている医療保険やがん保険と、保障が重なっていないかも確かめておきましょう。
団信と生命保険で、保障が重なるところ
生命保険(死亡保障)は、亡くなったあとに家族が暮らしていくためのお金に備えるものです。そのお金には、生活費や教育費のほかに、住居費も含まれます。
家を買う前、賃貸に住んでいるときは、残された家族が払い続ける家賃も、生命保険で備える必要がありました。団信付きの住宅ローンで家を買うと、もしものときにはローンがなくなり、家族はその家に住み続けられます。
団信と生命保険で重なるのは、「家族がこの先払うはずだった住居費」の部分です。 家を買ったあとは、その分だけ、生命保険で備える額が少なくて済む可能性があります。
試算例で、住居費の分がどれくらい変わるか
例えば、家族が30年間暮らすための住居費を考えてみます(説明のための試算例です)。
| 賃貸に住んでいる場合 | 団信付きのローンで家を買った場合 | |
|---|---|---|
| もしものあとの住居費 | 家賃 月10万円 | ローンはなくなり、固定資産税・管理費などで月約3.9万円 |
| 30年分 | 3,600万円 | 約1,400万円 |
この例では、住居費の分として備える額が、約2,200万円少なくなります。持ち家の月額は、マンションの例です。持ち家にかかる毎年のお金は、別の記事で整理しています。
団信ではまかなえないもの
生活費や教育費
団信で返されるのは、住宅ローンの残りだけです。食費などの生活費や、子どもの教育費は、団信ではまかなえません。こうしたお金は、遺族年金や貯蓄、生命保険などで備えることになります。
病気やけがで働けなくなったとき
一般的な団信は、亡くなったときと、所定の高度障害の状態になったときが保障の中心です(【フラット35】の団信は、所定の身体障害の状態)。病気やけがで長く働けなくなっても、その状態にあたらなければ、ローンの返済は続きます。
3大疾病などの特約を付けた団信なら、その病気で所定の状態になったときは、ローンの残りの全部または一部が返されます(特約によって違います)。ただ、特約の対象にならない病気やけがもあります。働けなくなったときの生活費の備えは、医療保険・就業不能保険なども含めて考えることになります。
夫婦で借りるとき
夫婦それぞれがローンを借りる「ペアローン」では、それぞれが自分のローンの団信に入ります。どちらかが亡くなった場合、返されるのはその人のローンの分だけで、もう1人のローンは残ります。金融機関によっては、どちらかに何かあったときに2人分のローンがどちらもなくなる団信もあります。
1つのローンを夫婦の収入を合わせて借りる「収入合算」では、民間の金融機関の場合、団信に入るのはローンを借りる本人だけのことが多くあります。その場合、収入を合算した配偶者が亡くなっても、ローンは残ります。【フラット35】の収入合算では、どちらか1人が団信に入るか、「デュエット」で夫婦2人とも入るかを選べます。
夫婦で借りる場合は、どちらに何があったら、ローンがどうなるかを確かめておくと安心です。
生命保険を見直すときの考え方
必要な保障の額から考える
生命保険でいくら備えるかは、「もしものときに家族に必要なお金」から、「遺族年金や貯蓄などで入ってくるお金」を引いて考えるのが基本です。
家を買って団信に入ると、「家族に必要なお金」から住居費の分が減ります。その分、必要な保障の額も変わることがあります。
見直すときの順番
今の保険をやめたり減らしたりするのは、住宅ローンの契約と団信への加入が決まってからにします。 審査の結果によっては、団信に入れず、ローンを借りられなかったり、条件が変わったりすることもあるからです。
また、保険を新しく契約し直す場合は、年齢や健康状態によって、保険料が上がったり、入れなかったりすることがあります。今の保険をやめるのは、新しい保障を確かめてからにすると安心です。
繰上げ返済と団信の関係
団信で返されるのは、その時点のローンの残りです。繰上げ返済でローンの残りが減ると、団信で返される額も、その分減ります。もともと返すローンも減っているので、家族の住居費の備えに穴があくわけではありません。
ただ、繰上げ返済に使ったお金は、手元から減ります。もしものときの生活費の備えとして、手元のお金をどれくらい残すかも、あわせて考えておくと安心です。
繰上げ返済と手元のお金のバランスは、別の記事で整理しています。
借りる額も、家計全体で考える
団信があるから多めに借りても大丈夫、ということにはなりません。毎月の返済が家計に合っていなければ、元気に働いていても苦しくなります。毎月いくらなら無理なく返せるかから、借りる額を確かめておきましょう。
家計全体のことを相談したいなら(PR)
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生命保険の見直しは、住宅ローンだけでなく、教育費や老後資金など、家計全体の計画とも関わります。家族に必要な保障の額をまとめて考えたい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談する方法もあります。
「ガーデン」は、FPが訪問して、無料で相談に乗ってくれるサービスです。老後に必要な資金や、NISA・iDeCoなどの貯蓄・資金運用の方法、収入・支出・貯蓄をもとにしたライフプランについて相談できます。相談の中で、保険などの提案を受けることもあります。利用できる人の条件があるので、申し込む前に公式サイトで確認してください。
おわりに
団信は、住宅ローンを借りた人に何かあったときに、ローンの残りを返してくれる保険です。家族がこの先払うはずだった住居費の分は、生命保険と保障が重なります。
一方で、生活費や教育費、働けなくなったときの備えは、団信ではまかなえません。生命保険を見直すときは、必要な保障の額から考え、住宅ローンの契約が決まってから、新しい保障を確かめたうえで進めると安心です。
まずは、今入っている生命保険の保障の額と、その中に住居費の分がどれくらい含まれているかを、確かめてみてください。