老後の住居費はいくら? 持ち家と賃貸で変わる老後資金の考え方
※この記事はPR(アフィリエイト広告)を含みます。
公開日:
※この記事の金額は説明のための例です。実際の金額は、地域や物件、住む年数などによって大きく変わります。この記事の内容は2026年10月時点のものです。
老後のお金を考えはじめると、「住む場所に、老後はいくらかかるのか」が気になります。持ち家なら住居費は少なく済みそうですが、賃貸なら家賃がずっと続くので、どれくらいの差になるのかは見えにくいところです。
この記事では、持ち家と賃貸それぞれで老後にかかる住居費と、試算例での比べ方、老後資金への見込み方を、順番に整理します。
持ち家の老後にかかるお金
ローンを返し終えても続くお金
持ち家は、ローンを返し終えると、毎月の返済はなくなります。ただし、住居費がゼロになるわけではありません。
固定資産税(地域によっては都市計画税も)は、家を持っている限り、毎年かかります。マンションなら管理費と修繕積立金、戸建てなら外壁や屋根、給湯器などの修繕費も、住んでいる限り続きます。
持ち家の老後の住居費は、「ローンの返済がなくなったあとに残るお金」で考えます。 マンションの修繕積立金は、あとから段階的に上がる方式のマンションも多くあります。持ち家に毎年かかるお金は、別の記事でくわしく整理しています。
ローンが老後まで残る場合
家を買った年齢や返済期間によっては、退職したあとも、ローンの返済が続くことがあります。例えば【フラット35】は、申し込み時の年齢が70歳未満なら、80歳までに返し終える範囲で、最長35年で借りられます。
ローンが老後まで残る場合は、その返済も老後の住居費に入ります。退職金などで残りをまとめて返す考え方もありますが、その分、老後に使えるお金は減ります。手元に残すお金とのバランスを考えて決めることになります。
賃貸の老後にかかるお金
家賃と更新料が続く
賃貸は、住んでいる限り、家賃を払い続けます。2年ごとなどに更新料がかかる物件もあります。
一方で、固定資産税はかからず、修繕費もほとんどかかりません。設備が古くなったときの交換も、原則として貸す側が行います。
年を取ると、部屋を借りにくくなることがある
高齢になると、貸す側が孤独死や家賃の支払いを心配して、入居を断られることがあります。老後に引っ越すつもりなら、借りられる部屋が限られることもある、と知っておくと安心です。
こうした人が部屋を借りやすくするために、国は住宅セーフティネット制度を設けています。2025年10月からは、見守りなどのサポートが付いた「居住サポート住宅」も始まりました。
老後30年の住居費を、試算例で比べる
65歳から95歳までの30年間に、住居費がいくらかかるかを比べてみます(説明のための試算例です。物価や家賃、税額の変化は考えていません)。
- 持ち家(マンション):ローンは返し終えている。固定資産税・管理費・修繕積立金・保険などで月約3.9万円
- 持ち家(戸建て):ローンは返し終えている。固定資産税・修繕費(自分で取っておく分)・保険などで月約2.9万円
- 賃貸:家賃は月10万円。2年ごとに家賃1か月分の更新料
持ち家の月額は、持ち家の「毎年のお金」の記事の例と同じ数字です。
| 持ち家(マンション) | 持ち家(戸建て) | 賃貸 | |
|---|---|---|---|
| 月あたり | 約3.9万円 | 約2.9万円 | 10万円(+更新料) |
| 30年間の合計 | 約1,400万円 | 約1,040万円 | 約3,740万円 |
賃貸の合計は、家賃3,600万円と、更新料14回分の140万円です。
この例では、30年間で、賃貸は持ち家より2,000万円以上多くかかります。 老後の住居費は、持ち家か賃貸かで、大きく変わります。
ただし、持ち家は、家を買うときにまとまったお金を払い、ローンの利息も払っています。この比べ方は「老後に入ってから、いくら出ていくか」だけを見たもので、持ち家と賃貸のどちらが得かを比べたものではありません。持ち家と賃貸の損得は、別の記事で整理しています。
老後資金に、住居費をどう見込むか
平均の数字は、持ち家の人が多い前提
総務省の家計調査(2025年)によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の住居費は、月約1.8万円です。この住居費には、固定資産税やローンの返済は入っていません。
ただし、この世帯の多くは持ち家に住んでいます。住居費の平均には、家賃を払っている人も、払っていない人も含まれています。賃貸で老後を過ごす場合は、平均の数字ではなく、家賃をそのまま老後の支出に入れて考えます。
持ち家は、大きな出費も見込んでおく
持ち家の場合は、毎月のお金のほかに、ときどき大きな出費があります。給湯器や外壁の修繕のほか、年を取ってからの手すりの取り付けや段差をなくす工事(バリアフリー)なども、その1つです。
毎月の住居費とは別に、こうした出費のためのお金を、老後資金の中に取っておくと安心です。
売って賃貸に移る、という選び方もある
子どもが独立して部屋が余った、階段の上り下りがつらくなった、などの理由で、持ち家を売って賃貸に移る人もいます。家を売ったお金を老後資金にあてられる一方で、その後は家賃がかかり続けます。
住み続ける場合と、売って賃貸に移る場合で、住居費の合計がどう変わるかは、自分の数字で比べられます。このサイトの「住み続ける?売って賃貸?比較」では、売却価格・ローン・管理費・家賃などを入れると、10〜30年の住居費の合計を比べられます。
家計全体のことを相談したいなら(PR)
※この章はPR(アフィリエイト広告)を含みます。
老後の住居費は、年金や貯蓄、ほかの生活費など、老後資金全体の計画とも関わります。住まいのことだけでなく、老後のお金もまとめて考えたい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談する方法もあります。
「ガーデン」は、FPが訪問して、無料で相談に乗ってくれるサービスです。老後に必要な資金や、NISA・iDeCoなどの貯蓄・資金運用の方法、収入・支出・貯蓄をもとにしたライフプランについて相談できます。利用できる人の条件があるので、申し込む前に公式サイトで確認してください。
おわりに
持ち家は、ローンを返し終えても、固定資産税や管理費・修繕費などの住居費が続きます。賃貸は、家賃と更新料が老後もずっと続きます。老後に入ってから出ていくお金だけを比べると、試算例では、30年で2,000万円以上の差になりました。
老後資金を考えるときは、平均の数字ではなく、自分の住まいで老後にかかる住居費を見積もって、支出に入れておくことが大切です。
まずは、今の住まいで、ローン以外にかかっているお金(または家賃)を月あたりにして、老後も続く住居費がいくらになるかを出してみてください。